「2色デッキを組んだのに、序盤は山ばかり引いて、肝心の島がなかなか来ない」――こんな展開を経験したことがある人は多いはずです。こうしたマナ事故は、デッキに入れる土地の種類と比率に起因することがよくあります。MTGの土地には「基本土地」と「非基本土地」という大きな区別があり、それぞれにルール上の扱いの違いがあります。この違いを把握することで、デッキを組む際の選択肢の意味が見えてきます。
基本土地とは何か――「Basic」タイプを持つ5種類
MTGには「Basic(基本)」という特殊タイプを持つ5種類の土地があります。平地(白マナ)、島(青マナ)、沼(黒マナ)、山(赤マナ)、森(緑マナ)です。基本土地には次の2つの特徴があります。
- デッキへの採用枚数に制限がない:通常のカードは同名のものをデッキに4枚まで、というルールがありますが、基本土地にはこの制限が適用されません。何枚でも入れることができます。
- 「基本土地を探す」カードの対象になる:緑や白を中心に、デッキから基本土地を持ってくる効果を持つカードが多数存在します。こうしたカードと組み合わせることで、必要なマナを確保しやすくなります。
土地をタップしてマナを生み出す基本的な仕組みについては、MTGの土地カードとマナの仕組みでまとめています。「そもそも土地をどう使うのか」から理解したい方はあわせて確認してみてください。
非基本土地とは何か――Basic以外のすべての土地
「Basic」タイプを持たない土地がすべて「非基本土地」です。代表的なものとして、赤と黒の2色マナを出せる「血の墓所(Blood Crypt)」、緑と青の2色マナを出せる「繁殖池(Breeding Pool)」、デッキから特定の土地をサーチできる「汚染されたデルタ(Polluted Delta)」などがあります。
これらの土地は基本土地とは異なり、同名カードはデッキに4枚までという制限が通常通り適用されます。強力な非基本土地を4枚以上採用したい場合は、同じ役割を持つ別の非基本土地を複数種類組み合わせていく必要があります。
2種類の主な違いを比較する
基本土地と非基本土地の主な違いを比較すると次のようになります。特にデッキ構築に影響するのは「サーチの対象になるかどうか」と「一部の妨害カードへの耐性」です。
| 比較項目 | 基本土地 | 非基本土地 |
|---|---|---|
| デッキ採用枚数 | 制限なし(何枚でも可) | 同名は4枚まで |
| 1枚で出せるマナの色 | 1色のみ | 2色以上に対応するものあり |
| 「基本土地を探す」カードの対象 | 対象になる | 原則対象外 |
| 一部の妨害カードの対象 | 受けにくい | 対象になりやすいものが多い |
「対象になりやすい妨害」とは、「基本でない土地を破壊する」効果を持つカードのことです。このタイプの効果は基本土地には効かないため、基本土地が多いデッキは一定の耐性を持ちます。一方で非基本土地が多いデッキほどこうした妨害を受けやすい点は、構築時に意識しておく価値があります。
サーチと相性――基本土地が多いほど有利になる場面
MTGには、デッキから基本土地を探して手札に加えたり戦場に出したりするカードが多数あります。こうしたカードの多くは「基本土地を1枚探す」という形式を取るため、非基本土地はその対象になりません。デッキにマナ加速カードを採用する場合、基本土地の枚数が十分でないと加速の手段として機能しにくくなります。
ただし、カードによっては「基本でなくてもよい」「特定のサブタイプ(森・島など)を持つ土地を探せる」ものもあります。一部の非基本土地も「Island(島)」のような基本土地のサブタイプを持つものがあり、そうした土地はサーチの対象になることがあります。どのカードが何を探せるかはテキストで都度確認するのが安全です。
非基本土地のメリットと注意点
非基本土地の最大のメリットは、複数の色マナを1枚の土地から安定して出せる点です。2色・3色デッキを組む際、基本土地だけでは色バランスを保つのが難しくなります。血の墓所のような2色対応の土地を組み込むことで、色事故(必要な色マナが引けない状況)を減らせます。
非基本土地を使う際の主な注意点
- ショックランド系(血の墓所・繁殖池など)は即座に戦場に出す場合、ライフを2点失う
- フェッチランド系(汚染されたデルタなど)はライブラリーを探す際にライフを1点失う
- 同名カードは4枚までのため、多色デッキほど土地の種類を増やす必要がある
- 「基本でない土地を対象にする」妨害を受けやすい
なお、フォーマットによって使える非基本土地の種類は大きく変わります。スタンダードでは収録セットが限られているため選択肢が絞られますが、モダンやパイオニアでは歴代の強力な非基本土地が選択肢に入ってきます。
デッキへの配分の考え方
基本土地と非基本土地の配分は、デッキの色構成とコンセプト次第です。1色デッキなら基本土地だけで土地枠を組むことも多いですが、2色・3色デッキでは非基本土地の活用が一般的です。目安としてよく言われる考え方として「多色デッキでも基本土地を8〜10枚程度確保しておくと、サーチカードとの相性が保ちやすい」というものがあります。ただしこれはあくまで目安であり、デッキの動き方によって最適な枚数は変わります。
実際には何度も回しながら「土地が足りなくて動けない」「土地を引きすぎる」といった手応えをもとに調整していくのが現実的です。デッキを動かすなかで土地の枚数感覚をつかんでいくことが、上達につながります。ここまで理解できれば、土地構成についての判断の糸口が見えてくるはずです。
よくある質問
- Q:カードが基本土地かどうかはどこで確認できますか?
- カードのイラスト下にある「タイプ行」を確認してください。「Basic Land — Mountain」のように「Basic」の文字があれば基本土地です。「Basic」がない場合は非基本土地になります。
- Q:非基本土地のほうが基本土地より強いと言えますか?
- 一概にそうとは言えません。複数の色マナを出せる点では非基本土地が便利ですが、枚数制限なしにデッキに入れられる点やサーチの対象になる点では基本土地が有利です。デッキのコンセプトに合わせて両方を組み合わせるのが一般的です。
- Q:土地が1枚も引けなかった場合はどうなりますか?
- ゲームは続きますが、マナが出せないため大半のカードを使えない状態になります。初手(最初の7枚)に土地が少ない場合はマリガン(手札を引き直す)を検討する判断が重要です。一般的に初手に土地が2〜3枚あると動きやすいと言われています。
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